雑記

感情のために人は行動する。
感情を満たすために合理的な行動が必要になる。
感情ゆえに人は合理的な行動が取れなくなる。
感情がなければ合理的に徹しきれるのに。
しかしそうなれば合理的たる意味を失う、目的がない。

 

簡単に言葉で説明できるようなことを、わざわざ言葉で語る必要ない。
みんな知ってるんだ。

あいつは今でも走ってる

一般的なことは嘘だ
可能性という嘘だ

 

体験したこと 経験したこと

 

それはもう二度と起こらない
もう二度と起こらない

 

今の真実 過去の真実 未来の真実
間違えるな 恨むな 騙されるな

 

期待せずに期待しろ
矛盾せずに矛盾しろ

 

あいつは今でも走ってる

綱渡りをしよう

何にも見えない ビー玉投げた
見えなくなるほど遠くに投げた
投げたら大きな音がした
遠くに投げても音はした

 

何にも言えない おはじき捨てた
持ってた全部を一度に捨てた
捨てたら弾けて 光が見えた
捨てた数だけ光は見えた

 

投げたり捨てたり忙しい
僕の布団に光が跳ねた

 

暇な時間が伸びて縮んで
この川の上で綱渡りをしよう

線路の上にも蟻はいる

せっせこせっせこ 荷を担ぎ
働くオレらの 歩く道
ごぉーっと すげえ風が吹く

あいつはアレにやられたぞ


ずんずんぎゅうぎゅう乗り込んで
働く僕らの 詰まる箱
じゃーっと 道を切り刻む

そいつはコレがやったんだ

乾いたシャワーヘッド

ぶらりと垂れた シャワーヘッド

 

蛇口を捻るも 水が出ず

 

乾いてしまった シャワーヘッド

 

水を欲しがる 黴たちに

 

謝るように ぶらりと垂れる

                        kuroi yu

パン

 無性にパンが食べたかった。朝ごはんは白米派だったが、それといまの爆発的なパンに対する執着は関係ない。パンが食べたかったのだ。僕はとりあえずたけしに電話をすることにした。たけしも同じ、白米派だ。

 たけしは予想に反してすぐに電話に出た。だから僕もすぐにたけしにパンが食べたいと伝えた。そうするとたけしは寝ぼけた声でこんなことをいった。

「いいか、パンってのは確かに偉大だ。米を愛している人間より、パンを愛している人間のほうが世界的には多いだろう。俺たち二人だけの米に対する愛でさえ計り知れない。でもそんなもの比べ物にならないくらいの愛が渦巻く、そんな世界にお前は迷い込んでしまった、もしくは誘い込まれてしまった。友達としてこれだけは言わせてくれ。危険すぎる、今ならまだ戻って来れる。」

正直僕はたけしに心配されるとは思っていなかったからびっくりした。なんで僕がよりによってたけしに心配される。何しろたけしは僕に、遠回しではあるけれどパンはやめておけ、と言ったんだ。こんな時に言う言葉を、僕は一つしか知らない

「心配してくれてありがとう。でもな、余計なお世話だ」

そう言うとたけしは細く唸った。

「ちなみにたけし、お前は今何が食べたいんだ?」

そう聞くとたけしは急にそれまでの勢いを取り戻しこういった。

「愚問だな、パスタに決まってる。」

ふむ。僕はそこまで聞くと挨拶をして電話を切った。どうやら僕の知らないうちにたけしの身にも何かあったらしい。そして僕についてこれと同じような事を、奴も考えているだろう。

 さて、彼の言っていた通り僕はいま非常に危険な状態にある。それは彼に言われなくても僕だってわかっていた。問題は、たとえ僕がいまパンを食べることが出来てもおそらく状況は変わらないだろうということだった。自分がどうしてこんなにもパンを食べたくなっているのか、原因を突き止めなければ解決はない。僕は無意識に携帯を手にとる。わからないことがあれば、まずはネットだ。携帯を開くとツイッターの画面、そこには昨晩見ていた、ツイート。そしてそのツイートは、加工され不自然なほど鮮やかなパンの画像を載せたものだった。なるほど、至極簡単な事だった。